最初のつまずき、事業アイデアが出せない。
Service Design
2017.05.08
Service Design
2017.05.08
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メタフェイズ折本です。まずは事業開発のスタート時点から回想していきます。
前期の初めから事業開発部署の責任者としてスタートはしたものの肝心の事業アイデアがまだない状態でした。
最初は夢や希望がインフレ状態なので、市場を席巻するようなサービスを作りたいという山っ気があり、uberやAirbnbのようなサービスを想像してニヤつくこともできました。
でも、いざ事業アイデアを考え始めてみると、早速つまずきます。
そもそもアイデアが全然出せない。
スタートアップ関連の書籍を読んでは、
「顧客の切実なニーズを探し出して、その解決のためのアイデアを探る」
ということができるような気になってみるものの、
どの分野(市場)の顧客のことを考えるのか、制約のない状況では迷子になって、何を考えてよいのか、よくわかりません。
今までは受託プロジェクトでクライアントから考えるべき土俵をもらえていたことに改めて気づいて、隣の芝生も青く見えてきます。
教育、保険、旅行、子育て、就職など、まずは手当たり次第に調べてみるものの、
そもそも顧客のことをよくわかっているわけではなく、確信を持てるようなアイデアは出てきません。
※調べること自体にとても時間がかかります。
時間ばかりが過ぎて行くのを嫌って、今度は世の中のWebサービスを調べてみては少し方向性を変えて自社のサービス化できないか考え始めます。当然、顧客のニーズへの意識も薄くなります。
この頃は「シリコンバレー スタートアップ 2016」なんてキーワードでよく検索していました。
筋の通らない事業計画をいくつも書いてみたところでGOサインが出るはずもなく、
せっかく専任メンバーがそこにいるのも関わらず、なにも始まらないという状況に焦りました。
結局、そんな四苦八苦をした結果、顧客のことをよく知っている分野に絞るしかないという結論になりました。
市場規模や新規性という山っ気は頭から外して、自分たち(自社)が
・今困っていることは何?
・困っていることを解決するために費用を(いくら)かけられる?
ということだけを考えてみると、大小いくつかはリストアップできました。
自分たちが困っていたことをベースにすればインプットに関わるコストも小さくて済みますし、企画のスピード感も出てきます。
一番大きかったのは自分たちのよく知る業界に絞ったことで、インタビューに協力してもらえる人も見つけやすかったという点です。
社内だけでなく、社外の方にもヒアリングの機会を数多くもらえたことで、企画段階で仮説のズレを矯正できたのはありがたいことでした。
自分たちの業界のことだから概ね仮説は正しいはずと思っていましたが、実際、インタビューさせてもらうと、気づかなかったポイントがたくさん見つかりました。
焦れば焦るほど、アイデアが出たらすぐに事業計画を書き始めるということに突っ走っていましたが、顧客になりうる人たちにまずは話を聞く、意見をもらうということが基本だと今更気づかされました。
言い換えると、自分の周囲を見渡して、インタビューできる人が多い分野に照準を合わせて、事業アイデアを考えるというのもリソースの少ないスタートアップには大切なことかもしれないです。
とは書きましたが、実は私自身、このステップを踏んで事業を生んだ経験はまだありませんので、2017年6月にリリース予定のサービスをもって答え合わせをしたいと思います。
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