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デザインやターゲット分析だけではない。制作会社に求められる「提案力」とは

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2019.01.15

デザインやターゲット分析だけではない。制作会社に求められる「提案力」とは

新規ブランドの立ち上げや、キャンペーンの拡充、SEO対策など、デジタルマーケティングの比重は今後ますます高まるものと考えられます。エージェンシーや制作会社から提案を受ける際、発注元はどこを見ているのでしょうか。
メタフェイズが、さまざまなブランドサイトの運用やキャンペーンのお手伝いをさせていただいている常盤薬品工業株式会社の広報宣伝部・成冨亮様に、実際に多くのブランドサイトを運営する立場からお話を伺いました。

ブランドの理解を踏まえて、提案とコミュニケーションを

折本(メタフェイズ):常盤薬品工業様は、化粧品や食品、医薬品など、多種多様なブランドを展開されています。ブランドサイト制作といっても、各ブランドによって、求められるスキルや体制も多様なものだと思います。パートナーの選定にあたっては、どのような点に注視されているのでしょうか。

成冨(常盤薬品工業):選定にあたっては総合的に判断しますが、あえて挙げるとするなら「ブランドへの理解」「提案力」「コミュニケーション能力」の3つです。最も重視するのは、やはりブランドへの理解ですね。各ブランドにおいて、その概要と目指すべき方向、ターゲットなど、共通の理解を得ているのが大切だと考えています。どんなに技術力やリソースが豊富な制作会社様でも、この部分がおろそかでは、すり合わせに時間を浪費してしまいますから。

折本:プロジェクト参画にあたり商品知識を学ぶことは大前提ではありますが、例えば「プチプラのコスメに詳しいこと」など、パートナー選定時点で商品知識が必須条件となるのでしょうか?

成冨:過去実績も参照しますが、そこまでは重視していません。ご提案いただく中で、こちらの意図を的確にくんでもらえるか、フィードバックを柔軟に受け止めているかなど、ブランドを理解しようとしている姿勢がやりとりの中で見えれば、という判断です。

折本:なるほど。柔軟性や吸収力があるほうが目指すべきものに近づけやすいと。そこで、2つ目のポイントである提案力が大事になりそうです。

成冨:そうですね。既存ブランドのみならず、新規ブランドサイトの立ち上げもありますから、デザインを含め、全体をどのように提案していただくかを注視します。

折本:一口に提案力といっても、ターゲット分析やコンテンツ設計、コストパフォーマンスなど、要素が多岐にわたります。特に重視していることはありますか?

成冨:抽象的な言い方で恐縮ですが、総合力になってしまいますね。ブランドも理解頂いているし、ビジュアルもイメージどおりという提案でも、価格が折り合わなければ採用できませんし、逆もまたしかりです。付け加えるなら、「時代の流れに合わせた提案」をいただけたらありがたいです。仰々しくて立派な提案をいただいたけれど、今の時代にやるものではないような、と感じることもあるんです。「今、ウェブサイトはこうあるべきですから、このブランドにとってこれがいいんです」と、説得力ある提案を聞かせていただけるとうれしいです。

折本:3つ目のコミュニケーション能力についてはいかがでしょうか。

成冨:これまでのポイントとも共通しますが、こちらの意図を適切にくんで、その意図のまま、制作現場に展開してくださる方。あとは、こちらの理解度に合わせて話してくださる方。弊社のようなメーカーの宣伝部は、人の入れ替わりが多く、営業からウェブ担当に、という異動も珍しくありません。「ブランドのことを理解していても、ウェブの知識に乏しい」という人もいます。
過去の例を挙げれば、打ち合わせ中に突然「ディスクリプションどうしましょうか?」と聞かれたことがありますね。人によっては「ディスクリプションって何ですか?」「何のためにどういうものを置くんですか?」と聞き返すことになってしまう。それならば「こういうところに表示されるこういう目的のものなんですけど、どうしましょう?」と聞かれたらすぐに返事ができますよね。

折本:相手の理解度に合わせて、きちんとかみ砕いて平易な言葉で言い直せるかどうかが大切だと思いました。

成冨:何かお願いして「難しいです」となったときも、その理由をわかりやすく説明してもらえるとありがたいです。技術的に難しい部分は、どうしても理解しにくいことがありますので。そして理解ができないと「文字を変えるだけなのに、どうしてできないんだ…?」というように、溝が深くなってしまうかもしれません。

デザインによらず本質を追求し、既存サイトの課題も解決する。

折本:当社もサイト制作会社として、2010年から現在にわたり、御社と取引きさせていただいています。この流れで、メタフェイズの「いいところ」「悪いところ」も伺えたらと思うのですが、いかがでしょうか。

成冨:そうですね、やはりブランドの理解については突出しているかと。長年お付き合いしているだけあり、ツーカーで通じるくらい、理解していただいていると感じます。ブランドの理解は、スピードやクオリティの担保にまでつながりますし、私たちも最も重視しているところです。

折本:ありがとうございます。

成冨:あとは、新サイトを立ち上げるときの提案力ですね。昨年の眠眠打破のブランドサイトリニューアルでもお世話になりました。当時はサイトトップがほぼ更新されないまま、バナーをひたすら追加するだけで4、5年放置されていたんですよね。見た目もいかにも「4、5年前の最先端なデザイン」でしたので、時代にそぐわなくなっていました。どこに商品やキャンペーンの情報があるのか、整理できていない状態で。

この状況に対して、メタフェイズさんから上がってきたのは、「全体のビジュアルをこうしましょう」という提案ではなかったんです。眠眠打破のブランドサイトはこうあるべき、という導入から始まり、「キャンペーンへの参加が商品の購入につながる」という仮説を検証した上で、それに基づくサイトツリーが提案の骨子でした。デザインから入らずに、現状と課題をきちんと把握された上でのロジカルな提案に、とても信頼できるなと思いました。

ブランドサイトとして情報を整理するのはもちろん、キャンペーンに参加してもらうために、キャンペーンへの導線やTwitterへの導線を置いて流入を増やす、という目的も設定されていました。結果的にデザインの提案も時代に沿ったもので、我々も納得して特に支障なく進められました。構成やデザイン力、トータルで提案力が高かった。あとは、課題を発見する力も高いですね。

折本:課題を発見する力というと、現状分析のようなことでしょうか。

成冨:新規立ち上げ時だけではなく、既存サイトの課題も見つけてくださいますよね。例えば、化粧品ブランドのサイトは、新商品がどんどん追加されていくので、ふと立ち返って全体を見たときに構造がわかりにくくなっている、ということがあるんです。それをそのままにせず、「見づらくなっている」という課題を提示し、「次の更新の際に、こういう方法で解決しませんか」と提案してくれる。作りっぱなしにせず、既存のものについても課題を発見してくださるのは、頼りにしているところでもあります。

人材流動が高まる中「属人的な仕事」の行方

成冨:続いて、今後お願いしたいことを3つほど。

折本:ありがとうございます。ぜひお聞かせください。

成冨:横の連携がもう少しとれたら…と感じます。私たちから発注している内容が細かくて多岐にわたるので、それぞれの案件に対してメタフェイズさんの担当の方がいらっしゃると思うんですね。案件ごとにディレクター、デザイナー、コーダー…と縦に割られている印象がありまして。

折本:そうですね。案件ごとに担当を振っています。

成冨:ひとつのブランドを更新する中で、たまに「この案件でこれをやるなら、こちらの案件でもこれとこれもやらないといけない」ということも発生するんです。本来、こちらで個別に提示できれば良いのですが、100%抽出するのも難しい。縦に割られた担当のあいだで、うまく横の連携がとれたら、よりスムーズに進められるかもしれないという思いがあります。

もうひとつは、スピード感に欠ける部分が時々あるなと。基本的に両者のやりとりはすべてBacklogで行っていますよね。こちらが質問を投げると、ディレクターの方が技術者の方に確認いただいて、回答が返ってくるまでタイムラグがあることがあります。Backlogでやりとりの記録を残す、という意味もあるのかもしれませんが、もう少し早く回答をいただければということは時折あります…。

折本:情報の精度とスピード感のバランスが大切ですね。

成冨:最後のひとつは、属人性の高さ。担当される方によってクオリティにバラつきがあるな…と感じることがあります。

折本:たしかにその時々のプロジェクトメンバーによって、バラつきが出ることはあります。どのメンバーが対応しても同等のパフォーマンスができるよう、私達も社内での情報共有を深めないといけないです。

成冨:個々人のパフォーマンスの差を縮めることに加え、人材の流動に対応することは、どの会社にとっても課題ですね。

折本:今の時代だからこそ、プロジェクトメンバーが変わっても再現性を保てるかは、組織を強くする上でのポイントですね。今後の課題として受け止めさせていただきます。今日はお忙しい中、ありがとうございました。

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ブランドサイトの価値が下がってきている?SNS時代の「あるべき姿」とは

成冨 亮さま
常盤薬品工業株式会社 広報宣伝部

折本 裕司
株式会社メタフェイズ 取締役

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